【九州大学】推薦入試・AO入試でどういう活動が評価されるのか?【考察】

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こんにちは!

 

今回は九州大学の推薦入試・AO入試はどんな活動を行っている人材を募集しているのか考察してみました。

 

ちなみに、九州大学の共創学部のAO入試は個人的にとてもすごい入試だと思っているので、その理由も併せてお伝えします。

 

1.募集人材の考察

共創学部

まずは共創学部です。

 

求める学生像がかなり明確に提示されており、かつ抽象度がほどよい高さで書かれているので、まさしく「課題解決」をなすための人材を集めているんだな、とわかります。

 

個人的にはかなりクオリティの高い募集要項なのではないかと思っています。

①創造的な学びのテーマを自ら設定し,既存の学問の枠組みを超えて,必要となる生きた知識や有用な技能を獲得しようとする主体的な態度を持っている(主体的自律性)


「主体的自律性」という観点において重要なことは,単に与えられる課題をこなすのではなくて,自分の問題関心に基づいて重要だと思う課題を見つけ,それを追究していこうとする態度です。例えば,「地球環境問題」は,自然だけの問題ではなく,人間活動が関わっています。この問題の原因を追究するためには,「理科」だけでなく「政治経済」の知識も求められます。自分は理系だから,文系だから,という理由で学習するのではなく,自分はこの問題に関心があるから,という姿勢をもってふだんの学習に取り組むことのできる学生を求めます。


②科学的探究活動や社会活動などについて優れた資質と豊富な経験を持ち,他者と協力しながら実効性のある活動を進めていくことのできる協働的な姿勢を持っている(協働的学習能力)


「協働的学習能力」という観点で重要なことは,高等学校の正課や課外活動において積極的に活動に取り組み,そこで経験したことを反省し,さらに向上していこうとする態度です。共創学部で取り組む地球的課題は複雑に絡まり合っており,その解決のためにはさまざまな人びとと協力することが求められます。さまざまな他者と交流できるよう知識の幅を広げつつ,チームの中で貢献できる自分の強みの分野を深め,どうしたら学んだことを課題解決のための協働活動に活かしていけるのかを意識しながら,
日頃の学業に取り組む学生を求めます。


③既存のさまざまな学問分野の基礎と応用を幅広く修得し,高度で複雑な社会的課題の解決のためにこれらの知を批判的に活用し統合できる思考力を持っている(多角的思考力)

「多角的思考力」という観点において重要なのは,直面する問題を一つの視点だけではなく,さまざまな角度や複数の視点から考え,課題解決の糸口や道筋を見つけ出す力です。このような力の基礎となるのが,高等学校の教科の学習をとおして身につける幅広い分野の基礎知識,数理能力,読解力と表現力です。この基礎的な学力をもとに,直面する世界の中で取り組むべき課題を設定し,その課題の原因を追究し,解決のためにさまざまな知識を活用する,そのような態度と志向性をもった学生を求めます。


④国際社会に対する強い関心と多様な経験を有するとともに,世界を舞台にした活動に対する強い意欲をもち,これを実際に実現するための高い語学力を持っている(国際的視野)


「国際的視野」という観点で特に重要なのは,世界で問題となっている事柄について,国内外の人とコミュニケーションをしてみたいという気持ちです。そのためには,自分で何らかの問題を考えるときに,国際的な視野で考えるという姿勢が大切です。また,実際にコミュニケーションをとるために必要となる外国語,特に英語の運用能力が求められます。国際的な視野をもって問題を考え,外国語の4技能(読む,書く,話す,聴く)を向上させるよう,地道に取り組んでいる学生を求めます。

ここで求められている人材は、東京大学の各学部の推薦入試の募集人員ともかなり似ているのではないかと思っているので、下の記事を参考にしていただけると幸いです。

www.kyokasho2.com

 

教育学部

次は教育学部AO入試です。

 

求める学生像は以下の通りです。

①人間の教育や成長について、学問的観点から科学的に考えることに興味と意欲があること。

②いろいろな観点(ものの見方や考え方、価値観)や見地(異文化や国際的視点)に立って、多面的に議論し、考察ができること。

③基礎的な学力を十分に持っていること。そして入学後も、専門的な知識や能力の習得に、着実に取り組めること。

④知識を深め、視野を広げ、事実をもとに自分の着想と論点を構築し、まとめ、発表することを継続的に行えること。

 

これは冨樫真凜さんがそこそこ近しいのではないかと思います。

finders.me

 

文学部

次は文学部のAO入試です。

 

求める学生像は以下の通りです。

国際コースでは、英語を重視したAO入試を行います。特に次のような資質を備えていることが望まれます。

1.日本語と、複数の外国語への強い興味、ならびに文学や思想に対する感受性。

2.世界の多様な文化・歴史・社会への開かれた関心。

3.将来国際人として活躍することへの意欲。

これはまさしくMisatoさんのことを言っています。

www.co-media.jp

 

医学部 保健学科

次は医学部 保健学科です。

 

求める学生像は以下の通りです。

入学者の店員の一部を、学力に加えて、将来の保険・医療・福祉の発展に貢献したいという強い意欲と使命感ならびに探求心、創造性、生命体への関心をも選抜評価基準に採用したアドミッション・オフィス入試で選抜します。

これはまさしくナイチンゲールのことを言っています。

readingmonkey.blog.fc2.com

 

芸術工学部 画像設計学科

次は芸術工学部 画像設計学科です。

 

求める人物像は以下の通りです。

画像設計学科では、幅広い分野を学ぶために必要な、多様な学問領域にわたる高い学力と、観察力・表現力を持ち、視覚情報に関わる応用領域を開拓していく意欲と可能性を持つ人材を求めます。

アドミッション・オフィス入試では、基礎的な学力を備えたうえで、創作活動に高い関心を持ち、論理的な思考力を持つ、個性豊かかな学生を歓迎します。

これはtokcoさんが当たらずとも遠からず、というところではないかと思います。

an-life.jp

メディカルイラストレーションが「視覚情報に関わる応用領域にあたるのか」が若干不明瞭な気がするので何とも言えないのですが……。

 

(学科で視覚情報を美しく、分かりやすく、正確に伝えるために、視覚的な芸術作品を学んだりする所も踏まえると、メディカルイラストレーションは視覚情報に関わる応用領域に含まれてもいい気もしています)

 

芸術工学部 音響設計学科

次は芸術工学部 音響設計学科です。

 

求める学生像は以下の通りです。

 

アドミッション・オフィス入試では、ポリシーに適合するものとして、十分な学力を備えたうえで、例えば音響・音楽に関する様々な活動など、有意義で実戦的な経験を持つ意欲的で個性豊かな学生を歓迎します。

これはまさしく落合陽一さんのことを言っています。

japan.cnet.com

 

digitalnature.slis.tsukuba.ac.jp

 

農学部

次は農学部です。

 

求める人物像は以下の通りです。

 

九州大学農学部は、農学部、すなわち生物生産、生物機能、生物環境に関連する学問分野に強い関心を持ち、この分野における勉学・研究に熱意と適正および能力を有する多様な学生を受け入れ、国際的に通用する専門性、技術および課題探求能力を備えるとともに広い視野とバランス感覚に優れた専門家と教養人を育成することを目的として選抜を行っています。

アドミッションオフィス入試では、農学への強固な意欲と勉学・研究への潜在能力を受け入れます。

これは、篠原祐太さんや平戸祐馬さんが近しいのではないかと思ったのですが、募集要項が割とアカデミックよりということもあり、活動をメインに据えている人という感じではないかもしれません。

r25.jp

www.facebook.com

SSHなどで農学に関することを極めて研究していた人などが対象かもしれませんね。

 

他にも学部はいくつかあるのですが、自分の知識不足で明確に当てはまりそうな人物を思い当たることができませんでした、申し訳ありません。

以下の学部はちょっとイメージができなかったので、興味がある方はぜひご自分で考察してみてください!

 

法学部

理学部

歯学部

芸術工学部 環境設計学科

芸術工学部 工業設計学科

芸術工学部 芸術情報設計学科

 

2.共創学部のAO入試のすごさ

こちらについても簡単に記載しておきます!

 

端的に言うと、

「卒業後も含めて本気で課題解決をしようとしている人材を育成しようというビジョンが、大学だけではなく、その大学を取り巻く都市の動きからもわかる」

というところがとてもすごいです。

 

課題というのは、今まで誰も取り組んでいる人がいなかった、あるいは取り組み始めている段階だからこそ課題として残ったままになっています。

 

つまり、新しく取り組み始めなければならないテーマであることが多く、今までの延長線上で解決できないからこそ、「起業」という形で全く新しい道を切り開く必要がある時もあるでしょう。

 

そして、この起業への熱意が九州大学と福岡市はすごいです。

qdai-startup.com

startup-toshi.com

大学の中には

サッカー部がサッカーをするがごとく
起業部は学生起業します。」

という理念を掲げる起業部があったり、福岡の中心地には起業家のための様々な機能が結集している「Fukuoka Growth Next」という施設を始めとしたさまざまな起業家支援施設があります。

 

 この一気通貫した「課題解決者を育てて課題を解決する」という姿勢が見える九州大学AO入試はかなり完成度が高いなと感じていて、本当に素晴らしいと思います。

 

ぜひ多くの人に使ってもらいたいAO入試です、この記事をご覧になった方はぜひご検討ください!